Technical Q&A

HW 61 - AAPL slot-name プロパティと PCI(1999 年 4 月 19 日)


Q: ある PCI デバイス用に、AAPL slot-name プロパティを使ってコードを書きました。その理由は、デバイスの位置を変更するわけではなく、固定しているためです (それに、NuBus デバイスではこれと同じ方法が使われていました)。この PCI デバイスは最近まで問題なく動作していたのですが、現在ではドライバが破損してしまいます。どういうことでしょうか?

A: AAPL,slot-name はユーザインタフェースのプロパティであり、ユーザに対して「スロット「XX」のカードを取り外すか修理する必要があります」と知らせる際に利用すべきものです。このプロパティには、コンピュータのケースを開けたあとでもユーザがカードを特定しやすいようにするという目的があります。

「XX」などのスロット名の値は、コンピュータの開発チームによって付けられた名前と一致します。一般に、これらのスロット名はマザーボード上でスロットの隣にシルクスクリーン印刷されています。以前は A1、B2 などのスロット名が使われていましたが、1999 年製の Power Macintosh G3 (ブルー&ホワイト) では J9 〜 J12 という名前になっています。

言い換えれば、AAPL,slot-name はユーザインタフェースとしてしか利用しない抽象名を格納するものです。つまり、どのような形であっても、カードを参照したり特定するためにソフトウェアから利用するものではありません。実際のところ、このプロパティはマシンによって異なる可能性があり、カードを拡張シャーシに装着したときにも、プロパティの値は変わります。

どのような理由があっても、このプロパティは、どのスロットにデバイスが装着されているのかをユーザに知らせる以外の目的には使わないでください。

ちなみに、プロパティの名称を AAPL で始めるのは、IEEE 1275 の要件によるものではありません。「AAPL,...」というプロパティ名は、Appleで定義されたものです (AAPL は Apple を表す 4 文字のストックシンボルで、「Designing PCI Cards and Drivers」に記載のとおり、組織固有識別子 (OUI) として保証されています)。


-- Wayne Flansburg
-- Revised by Mark Baumwell and Wayne Flansburg
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